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診断① 診断とスクリーニング

[2018.09.29]

「診断とスクリーニング」

ネットで公開されている様々なサイトを見て「私は〇〇病だと思います」と受診される患者さんは年々増えています。たしかにネット情報は手軽でスゴイ。超難解な専門書でも誰かが見事なまで解説していますし、医学書など手元になくとも相当な知識が手に入ります。
ただ精神医学に関しては少し問題があるように思います。


精神科の病気の症状は全て患者さんの頭のなか(意識の内面)にあり、血液やレントゲンなどの客観的な検査がありません。診断は患者さんに症状を詳しく尋ねる問診で行うことになるのですが、そこには①「医学的な深い知識」と②「医師としての経験」が重要になります。

患者さんとの対話のなかで病状なのか、人間としてあたりまえの心の動きなのかの区別をしていく作業が問診なのです。カウンセリングもこの問診という対話から始まります。
ネット情報は①にあたり、病気かそうでないかを大雑把にふるい分ける(これをスクリーニングと言います)に過ぎず、②で初めて正しい診断ができるのはそのような理由があるからです。

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