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うつ病

うつ病

うつ病は、気分が落ち込み、日常生活に楽しさや意欲が感じられなくなる病気です。一時的な「落ち込み」とは異なり、長期間にわたって気分が沈み、生活に大きな支障が出ることが特徴です。ストレスや体調不良などがきっかけになることもありますが、はっきりとした原因がない場合もあります。うつ病は、子どもから高齢者までどの年代でも発症する可能性があるため、幅広い世代にとっての健康問題です。しかし、適切な治療と支援があれば、回復も十分に見込める病気ですので、症状が長引くと感じたら早めに医療機関に相談することが大切です。

うつ病の症状について

うつ病の主な症状は、以下のようなものです。個人差はありますが、いくつかの症状が同時に見られることが多いです。

気分が落ち込む

一日中気分が沈んでいる、悲しみや絶望感が続くといった状態が続きます。また、「自分には価値がない」と感じるなど、自尊心が低下することもあります。

興味や喜びの減少

以前は楽しかったことや趣味に対して興味がなくなり、喜びや満足感を感じられなくなることがあります。

集中力や判断力の低下

本やテレビを見ても内容が頭に入らない、簡単な判断をするのに時間がかかるといった症状が出ることがあります。

疲れやすさやエネルギーの喪失

十分な休養を取っているのに疲れが取れず、日常的にエネルギー不足を感じます。

睡眠の問題

寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりすることがよくあります。逆に、過剰に眠り過ぎてしまう「過眠」が見られることもあります。

食欲や体重の変化

食欲が低下して体重が減る場合もあれば、逆に過食傾向になって体重が増えることもあります。

死についての考えや自殺念慮

重度のうつ病になると「死んでしまいたい」と感じることがあり、これは重要なサインです。こういった考えが現れた場合、周囲や医療機関に早めに相談することが重要です。

 

うつ病の原因について

うつ病の原因は多くの場合、いくつかの要因が複雑に関わり合っています。具体的な原因としては、次のようなものが考えられます。

ストレス

日常の生活や職場でのストレス、身近な人とのトラブルなどがきっかけとなることがあります。特に失業や転職、離婚といった大きな変化がある場合、うつ病のリスクが高まることが知られています。

脳内の神経伝達物質の異常

人間の脳には「セロトニン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」といった神経伝達物質があり、気分や感情を調節しています。これらのバランスが崩れると、うつ病の症状が出ることがあります。

遺伝的な要因

家族にうつ病の人がいる場合、発症リスクが高くなる傾向があります。遺伝的な素因が影響している可能性があると考えられています。

身体の病気や薬の副作用

慢性的な病気(たとえば糖尿病や甲状腺の疾患など)や、一部の薬の副作用としてうつ症状が現れることがあります。そのため、最初に症状が身体的なものなのかを判別するために、採血を実施する場合があります。

環境やライフスタイル

生活習慣や生活環境も影響します。不規則な生活リズムや運動不足、孤独感が長く続くと、うつ病のリスクが高まると言われています。

 

うつ病の治療法について

うつ病の治療には、主に薬物療法と心理療法が使われます。症状の重さや患者さんの状況に応じて、最適な治療法を選びます。

薬物療法

抗うつ薬を使って、脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランスを調整し、症状の改善を図ります。抗うつ薬は即効性がなく、効果が現れるまでに2週間から1カ月程度かかることがあります。また、薬には副作用があるため、医師の指導のもとで使用します。

心理療法

「認知行動療法(CBT)」が代表的な治療法で、考え方や行動のパターンを見直すことで気分の改善を目指します。たとえば「物事を悲観的に考えがちな傾向を変える」といった思考パターンの修正が行われます。心理療法は、医師や心理士との対話を通じて行われます。

生活習慣の改善

規則正しい生活や十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動はうつ病の改善に役立ちます。医師と相談しながら、自分に合った健康的な生活を心がけることが重要です。

周囲のサポート

家族や友人など、周囲の人の理解と支援が回復のために欠かせません。うつ病の患者さんにとって、無理に励まされるよりも、気持ちに寄り添って話を聞くといったサポートが大切です。

 

まとめ

うつ病は適切な治療と支援を受けることで回復が見込める病気です。自分自身や大切な人がうつ病の症状を感じた場合、医療機関に相談することをお勧めします。

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